🇺🇸アメリカでのトレーニング第2弾:クロスカントリーに必要なギャロップトレーニング

アメリカでのトレーニング生活2日目。
この日は、総合馬術(Eventing)において非常に重要な、クロスカントリーに向けたギャロップトレーニングを行いました。


総合馬術におけるクロスカントリーとは?

クロスカントリー競技は、長距離にわたるコースを、
馬とともに自然障害を乗り越えながら走破していく種目です。

求められるのは

  • 馬の心肺機能
  • 持久力
  • 精神力と集中力
  • 騎手との信頼関係

この全て。
そのため、日常からしっかりとしたフィジカルトレーニングが欠かせません。


2日目のトレーニングメニュー

この日は約1マイル(約1.6km)の上り坂を使ってのギャロップトレーニング。

まずは、

  • 坂道を**速歩(トロット)**で登り
  • 頂上から下って戻り
  • ウォーミングアップ完了

その後、本格的なギャロップに入ります。


トレーニング内容

  • スピードは時速25〜30km/h程度
    (そこまで全力では飛ばさず、心肺機能向上を重視)
  • 上り坂なので、馬にしっかりと負荷がかかる設定
  • 足場はヨーロッパの競技場でも使われる白砂
    馬の脚に優しく、クッション性に優れています。

ギャロップが終わった後は:

  • 3分間速歩+1分間常歩でクールダウン
  • さらに5分間速歩でスタート地点まで戻る

この流れを、1頭につき2本行いました。

この日はなんと、7頭分
大体1頭あたり約45分ほどかけて行いましたが、
日本でしっかりフィジカルトレーニングしていたおかげで、
体への負担は思ったよりも少なく済みました。

動画をご覧になられたい方は下記からご覧頂けます。


なぜここまで心肺機能トレーニングが必要なのか?

ここで、総合馬術におけるクロスカントリーの競技ルールと求められる体力について、
分かりやすくまとめた表を紹介します。


【CCI-S(ショートフォーマット)クロスカントリー規定】

レベル距離(m)障害数(回)スピード(m/分)想定時間
CCI1*-Intro2000〜300020〜255004分〜6分
CCI2*-S2600〜312025〜305205分〜6分
CCI3*-S3025〜357527〜325505分30秒〜6分30秒
CCI4*-S3420〜399030〜355706分〜7分

【CCI-L(ロングフォーマット)クロスカントリー規定】

レベル距離(m)障害数(回)スピード(m/分)想定時間
CCI2*-L3640〜468025〜305207分〜9分
CCI3*-L4400〜550030〜355508分〜10分
CCI4*-L5700〜627035〜4057010分〜11分
CCI5*-L6270〜684040〜4557011分00秒〜12分00秒
世界選手権・オリンピック5600〜580038〜425709分50秒〜10分10秒

この表からも分かる通り、
例えば4スター(CCI4*-L)になると、

  • 約6km以上の距離を
  • 570m/分(時速約34km/h)
  • しかも30〜40個の障害物を飛び越えながら
  • 10分近く走り続ける

という、まさに極限の運動能力とスタミナが求められます。


トレーニングを終えて

たった1日のギャロップトレーニングでも、
馬も人もかなりの運動量。

でも、この積み重ねが

  • クロスカントリーを走り抜ける力
  • 障害物への正確なアプローチ
  • 長時間集中力を切らさないメンタル

につながっていきます。

Windurra USAでのトレーニングは、
こうした「基礎体力の底上げ」にも非常に力を入れていると改めて実感しました。

これからこの環境で、
さらに身体も心も強くしていきたいと思います!


✍️ 次回予告

次回は、日常の馬のケアや、Windurraだから出来る管理についても紹介していきます!🏇🇺🇸

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