アメリカでのトレーニング生活が、いよいよスタートしました。
初日の様子を、時系列でまとめていきたいと思います。
朝7時、作業スタート
まずは馬房掃除から一日が始まります。
日本では「おが粉(木の粉)」を使った馬房が一般的でしたが、ここWindurra USAでは**藁(ストロー)**が使われています。
【藁とおが粉の違い】
- 藁のメリット
- 馬が食べることができる(特に若馬には良い)
- 冬場は保温性が高く、暖かい
- 馬の毛にまとわりつかない為馬を洗った後、すぐ馬房に戻せる
- 藁のデメリット
- 掃除に手間がかかる(おが粉に比べて絡まりやすい)
- 臭いやカビのリスクが高め
- おが粉のメリット
- 吸湿性が高く、掃除がしやすい
- 馬房内の衛生管理がしやすい
- おが粉のデメリット
- ホコリが出るため、呼吸器系の弱い馬には注意が必要
- 馬が誤って大量に食べると消化に悪い場合もある
- 馬を洗った後は乾燥させないと馬の毛にまとわりつく
久々に藁を扱う自分にとっては、やや手こずるスタートでした。
馬房掃除の流れ
馬房を一通りきれいにしたら、吊ってある水桶2つの水を捨て、
使用済み藁と一緒に廃棄します。
ここには約30頭の馬がいるため、
1人で6〜7馬房を担当するイメージです。
掃除が終わったら、次はチームで分担作業に入ります。
(担当は特に固定されていません。)
- 通路の掃き掃除
- 水桶に新しい水をホースで満たす
- 放牧に出す馬を引く
一つ一つ丁寧に進めながら、作業をこなしていきます。
いよいよ騎乗トレーニング開始
作業が一段落すると、待ちに待った騎乗トレーニング。
初日はインドアアリーナでフラットワーク(FW)を行いました。
馬装は、時と場合によってグルームが行う場合と自分で行う場合があり、柔軟に対応していきます。
Windurraには、
- インドアアリーナ
- アウトドアドレッサージュアリーナ
両方に大型の鏡が設置されており、
自分の騎乗フォームや馬の動きをリアルタイムで確認しながらトレーニングできる、非常に効率的な環境です。
1頭あたり約40分間の騎乗。
厩舎に戻れば、すでに次の馬の馬装ができていればすぐにまた騎乗、
もしまだなら、先に運動を終えた馬の手入れに回ります。
馬の手入れ
4月上旬のペンシルバニア州はまだ寒く、気温は5℃前後。
そのため、運動後に大量の汗をかくことは少なく、
- ゴムブラシ
- ボディブラシ
を使って、さっと手入れします。
気温が高く、大量に汗をかいた場合のみ、馬体を**丸洗い(シャンプー)**する流れです。
運動後の仕事
運動が一通り終わったら、次は**頭絡(ハミ)**のクリーニングへ。
1頭につき1本ずつ使用しているため、
この日は19〜23本もの頭絡を丁寧に手入れしていきました。
さらに、
- 再度水桶の水を補充
- 通路の掃き掃除
- 洗濯物を棚に収納
- 夕方にもう一度、馬のグルーミング
と作業は続きます。
初日の感想
すべての作業が終わる頃には、
時刻はだいたい18時〜19時。
作業量は確かに多いけれど、
周囲の人たちも、馬たちも、環境も、
すべてが高い意識のもとで動いていて、とても集中できる空気を感じました。
この場所で、自分もさらに成長できる確信を持った一日でした。
✍️ 次回予告
次回は、トレーニング2日目以降の流れや、
アメリカならではの馬の管理方法についても紹介していきます!
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