2025年4月19日、僕はアメリカで2回目となる競技会に出場しました。
今回の舞台は、Fair Hill International(フェアヒル・インターナショナル)。
Maryland州を拠点とするこの競技場は、*毎年国際大会(CCI4-LやCCI5-L)も開催される有名会場**で、地元だけでなく多くのライダーに親しまれています。
Windurra USAからは車で約20分という距離にあり、前回と同じくアクセスの良い競技場です。
🐴 出場馬と競技クラス
今回出場した馬は、前回の競技会で馬場(ドレッサージュ)のみ出場したAsti’s Charming(アスティズ・チャーミング)。
- 12歳 セン馬
- 長期間の休養明けながら、ポテンシャルの高い一頭
- 前回のノービスクラスから**トレーニングクラス(Training Level)**へ昇格
アメリカでのトレーニングクラスは、日本で言うとワンスター(旧CCI1*)レベルに相当。
特にクロスカントリーの障害はスケールが大きく、実戦的な内容です。
🗺️ 前日:下見と準備
前日の仕事が終わったあと、
Windurraの先輩でありルームメイトでもあるBladoと共に、
クロスカントリーとショージャンプのコースウォークへ。
コース全体はよく整備されていて、バリエーション豊かな障害が並び、
アメリカらしいボリューム感に圧倒されました。
🎪 当日の朝:厩舎からお祭りへ
競技自体は午後スタートだったため、
午前中はいつも通りWindurraで厩舎作業をこなし、11:00頃に馬を積んで出発。
到着して競技場を散策すると、
そこには驚きの光景が広がっていました。
- 広場に引き馬コーナー
- 数台並ぶキッチンカー(特にホットドッグ専門店が大人気)
- ライブで歌を披露するアメリカンカントリーミュージシャン
「競技会=お祭り」という空気感に、ただただ感動。
スポーツイベントとしてだけでなく、地域の人たちの憩いの場になっているのが印象的でした。
🐎 ドレッサージュ:集中しきれなかった演技
散策後、インフォメーションでドリンクやスナックをもらい、
いつものようにトレーラーの中で馬装し、準備運動へ。
準備運動ではチャームもリラックスしていて、
「今日は良い感じかも」と思った矢先、
待機馬場に移動した瞬間、空気が変わりました。
コースのクロスカントリー障害が視界に入った途端、チャームのテンションが急上昇。
特に左手前では数回立ち上がり、制御に苦労しました。
実際の演技でも、コーナーにある障害を物見して近づけず、
本来の演技ができなかったことが悔やまれました。
🧲 ショージャンプ:注意力でカバーしたクリアラウンド
演技後は一旦トレーラーに戻り、
障害鞍に付け替え+スタッド(日本で言うクランポン)を装着。
テンションが高くても、チャームは障害に対しては慎重で、
注意力と集中力で見事クリアラウンド!
やや荒れた地面のコンディションにも耐えてくれました。
🌲 クロスカントリー:立ち上がりと迷い、そして前進
ショージャンプ終了から約15分後、
いよいよクロスカントリーの出番。
準備運動を終え、スタートボックスに向かおうとしたその時——
またしてもチャーミングが硬直、立ち上がりを繰り返し前へ進まない。
スタート時間ギリギリ、ようやくスタートボックスに入り、クロスがスタート。
出走後も最初は真っ直ぐ走らずコントロールが効かない場面が続きましたが、
徐々に折り合いがつき、障害前では安定したリズムを取り戻せました。
とはいえ、林の中や視界が変わる箇所では再び緊張が走り、
そのたびに進路を迷う場面も。
でも、焦らずチャーミングの反応に合わせながら進み、
タイムオーバー11秒でゴール。
💬 終わってみて:課題と少しの自信
競技後、Bladoがボイドからの連絡を伝えてくれました。
「Good job.」
その一言に少しだけ救われました。
でも自分の中では、まだまだ反省点が多く、
特に「馬と安心して一体感を持って走れるライダー」には、まだなれていないという思いが強く残りました。
今回の競技を通して、
- 馬の性格をより深く理解すること
- 状況に応じた柔軟な対応
- 普段の運動でも馬ともっと信頼関係を築くこと
これらがすべて「結果」以上に大切だと痛感した一日でした。

📝 まとめ
Fair Hill Internationalでの競技は、
アメリカの競技会文化、馬との関係、自分の課題を明確に見せてくれる貴重な体験になりました。
まだチャーミングとのコンビは始まったばかり。
でも、今日の経験を無駄にせず、
一歩ずつ信頼を積み重ねていきたいと思います。
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